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コラム

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音楽を用いて楽しくケアしよう! 音楽療法士のあらまし

「もっと楽しく看護する方法を知りたい」「音楽を医療に役立たせたい」「今まで学んできた音楽を活用したい」と思った方はいませんか?音楽のちからは看護や介護など、あらゆる場面で発揮すると言われています。そんな音楽を利用して活躍する「音楽療法士」や「音楽療法」の概要をつかんで、様々な看護の方法を一緒に見ていきましょう!

音楽療法ってなに?

音楽療法(Music Therapy)とは「音楽のもつ生理的、心理的、社会的働きを用いて、心身の障害の軽減回復、機能の維持改善、生活の質の向上、行動の変容などに向けて、音楽を意図的、計画的に使用すること」

と定義されています。(引用:日本音楽療法学会

主に、音楽療法の中では、上記3つの言葉の理解が重要となってきます。音楽療法に携わりたい方は、以上の言葉をしっかり習得しておきましょう!


資格を取得した音楽療法の専門家を音楽療法士(セラピスト)、音楽療法を受ける人々を対象者(クライエント)と呼ぶそうです。

音楽療法士が対象者に、音楽を用いて実際にケアしていくことを音楽療法(セッション)といいます。

対象者は、患者に限らず乳幼児からお年寄りの方まで幅広いため、ここでは患者という表記をしません。要するに、音楽療法士が、音楽を対象者の疾患や問題などに対して、ニーズに合わせて意図的に使用することだといえるでしょう。

今の日本では、まだ音楽療法士の資格は国家資格化されていなく、音楽療法士のみを仕事にされている方は少ないようです。多くの方は、看護師や介護士などの職業に就きながら、現場で音楽療法を実践するという形を取っているそうです。

音楽療法士へ近づくために

必要な資格や条件

音楽療法士に国家資格や音楽療法士になるために、絶対に必要な資格はありません。(現在、音楽療法士の資格を国家資格にするための動きがあるようです)ただし、専門性の高い仕事なので、民間の資格を取得して活躍することが一般的だと言われています。

主な音楽療法士の資格(民間)

◎日本音楽療法学会の音楽療法士◎全国音楽療法士養成協議会が認定している音楽療法士(専修・1種・2種) など

手順

音楽療法士になるための一般的な手順をまとめてみました。


①日本音楽療法学会

②全国音楽療法士養成協議会また、学校によっては、通信教育で音楽療法のカリキュラムを学ぶことも可能なようです。音楽之友社HPの「音楽療法の広場」では、音楽療法を学べる学校を紹介しているので、詳しく知りたい方は、そちらをご確認ください。

給料

「音楽療法ってなに?」で述べたように、音楽療法士の大半は、看護師や介護士などの職種と兼ねて働いているとのことです。そのため、給料は、勤務先の病院や施設などによって異なります。

音楽療法って実際にはどうやるの?

音楽療法には、「能動的音楽療法」と「受動的音楽療法」の2つのやり方があると言われています。

能動的音楽療法

対象者が、音楽に合わせて運動したり、楽器を鳴らしたり、歌ったりします。目的…リハビリテーションや健康維持など大人数でのプログラムで用いられることが多いので、コミュニケーションが生まれやすくなります。

受動的音楽療法

対象者が、好みの音楽やリラックス効果のある音楽、懐かしい音楽などを聴きます。目的…対象者の不安を解消したり、リラックスさせたりすることなどこの方法の場合、音楽によって不快に思われないように、対象者の過去や音楽の好みを、しっかり把握していることが重要となるでしょう。

段取り

実際には、どのような段取りでセッションするのでしょうか。全体の流れと、セッション中に分けて見ていきましょう。なお、対象者の状態やニーズなどによって、やり方は変わってきますので、あくまで一例としてご紹介します。 

~全体の流れ~

 

アセスメント  …対象者の情報収集をする(疾患の状態、音楽の好み、家族構成など) 

    ↓ 

 プランニング  …アセスメントから、対象者に合ったプランを立てる(短期・長期目標) 

    ↓ 

 プログラム作成 …ケアプランに合わせて作成する 

    ↓ 

  実践   …場所の確認や事前準備などを行い、プラン通りに音楽療法をする 

    ↓ 

 記録・評価    …観察や記録をして、評価する 

 

~セッション~

 セッションの方法や対象者との関わり方などは、対象者の状態やニーズだけでなく、グループで行われる音楽療法か個別かによっても変わってくるでしょう。

注意点

音楽療法を行う際に、注意しておきたいポイントをまとめてみました。 音楽療法を行う際は、以上の点に気を付けるようにしましょう。 対象者の負担となっては、音楽療法の意味がないと思われます。

音楽療法とまちがえられやすいこと

・個人でCDを聴くこと(音楽療法は対象者とセラピストの両者間で行うため)

・一定の周波を流すこと(サウンドセラピー、サウンドヒーリングと呼ばれるもの)

・iPodを通じて音楽を共有すること(Music & Memoryと呼ばれるもの)

など

音楽療法の効果を知ろう!

音楽療法をよく使用される代表的な「認知症」「パーキンソン病」「高齢者」の対象者を例に、音楽療法によって得られる効果を紹介します。

〇認知症の進みが抑制される

〇パーキンソン病の方によく見られるすくみや歩行などに改善の効果あり

〇高齢者では、懐かしい記憶を思い出すことで脳が活性化される

体や口を動かすことで、脳が活性化されたり、音楽を聴くことでリラックス効果を高めるなど、音楽療法を使用したことで多くの良い効果を得られるそうです。しかし、先ほど挙げた注意点に気を付けなければ、「キンキンと高い音がして不快」「いやな記憶がよみがえる」などのデメリットに繋がるかもしれません。

まとめ

音楽療法士、音楽療法などの概要をつかめましたか?

ただ音楽を聴いたり、歌ったりすれば良いというものではなく、対象者に合ったプログラムをきちんと組むことが大切だと言えます。

音楽療法を効果的に利用すれば、楽しく関わり合いながら看護や介護などを行えるでしょう。

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