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ホスピスケアのここが分からない!4つの疑問を解消しよう

死期が近づく患者さんへのケアに悩んでいませんか?どのようにケアしたらいいか分からない。「ホスピスケア」という言葉は知っているけど、どういうケアか分からない。そんな疑問を持った方もいらっしゃるでしょう。この記事で、ホスピスケアに関する4つの疑問を解消していきましょう。

疑問①そもそもホスピスケアって?

ホスピスケアは本来、患者さんの苦痛や苦悩に対する全人的なケアを指します。19世紀イギリスにて、全人的なケアの必要性が提唱されました。以前の日本では、がん(悪性腫瘍)やエイズなどが主な対象疾患となっているそうです。しかし現在は、疾患によらず、生命の危機が迫っている患者さんを対象としています。ホスピスケアは、患者さんの症状(苦痛)の緩和や患者さん・ご家族のサポートをしていくことが目的ですが、必要最低限の治療は行うとされています。一方、完治が目的の治療や延命治療は行わないようです。

疑問②ホスピスケアの内容ってなに?

前述の通り、ホスピスケアは症状(苦痛)の緩和や患者・家族のサポートをすることに注力しており、積極的な検査・診断、治癒目的の治療、延命治療はしません。 「それじゃあ、具体的にどのようなケアをしているの?」と思う方もいらっしゃるでしょう。 ここでは、症状の緩和方法について紹介していきます。 苦痛の種類は主に4つに分けられます。 ホスピスケアはこれらの苦痛を総合的にケアしていきます。

身体的苦痛

身体的苦痛は、文字通り疾患による身体的な痛みのことです。 また、身体の不潔感も身体的苦痛に当たると言われています。 創傷の処置やバイタルチェックだけでなく、体位変換、排泄・食事の介助なども行います。 少しでも痛みを緩和できるように、医師と相談し、患者さんの様子を見ながらケアしていきます。

精神的苦痛

症状の悪化への恐怖や死に対する不安などが、精神的苦痛に当たります。 重い疾患と診断された患者さんの落ち込みや悲しみ、怒りは計り知れません。 患者さんとコミュニケーションを重ね、患者さんに寄り添うケアをしていくことで、患者さんの精神的な負担を軽減することができるでしょう。 患者さんの気持ちを尋ね、聞いて受け入れる姿勢が大切です。 繰り返し患者さんとのコミュニケーションを取ることで、患者さんの負担だけでなく、医師・看護師側と患者側とのギャップも軽減できるかもしれません。

社会的苦痛

社会的苦痛とは、金銭面(家計の圧迫)の不安、仕事での人間関係や業務に対する焦り、家庭内の悩みなど様々な問題が挙げられます。 看護師さんは、特に患者さんの経済的な問題について、医療ソーシャルワーカーのような専門家と患者さんの仲介役になることが多いでしょう。

霊的苦痛(スピリチュアルペイン)

スピリチュアルペインというのは、 「人生の意味が見出せない」 「治らないなら何故生きているのかも分からない」 のような、個人の人生にかかわる悩みやつらさを指します。 スピリチュアルペインの場合、患者さんと関係を築くことで緩和されると言います。 患者さん個人を尊重し、精神的苦痛の時と同様に、患者さんの気持ちに寄り添うことが重要です。

疑問③ホスピスケアでの看護師の要件・役割は?

ホスピスケアを行うホスピス・緩和病棟で働くどんな要件があるのでしょうか。また、ホスピスケアを行う上で知っておきたい心構えについてもご紹介します。

要件

ホスピス・緩和病棟での勤務を希望する方は、基本的に看護師免許が必要となります。その他の要件は、病院によって異なってくるでしょう。要件ではありませんが、「緩和ケア認定看護師」の資格があると、人と人同士のコミュニケーションを図るホスピスケアを行う際に良いといいます。

看護師の役割・心構え

繰り返しになりますが、患者さんの宗教観や意思に寄り添うことが何よりも重要です。一方で、寄り添うことと同時に患者さんとの距離感を保つことも大切でしょう。看護師さんは、患者さんが最期まで穏やかに過ごせるように、身体的な看護のみだけでなく、様々な方面でのケアをしていく必要があります。

疑問④ホスピスケアと緩和ケアにはどのような違いがあるの?

日本では混同されたり同じ意味として扱われたりする「緩和ケア」。 ホスピスケアとどのような違いがあるのか、似たような意味の「ターミナルケア」も併せてチェックしてみましょう。

違い①目的

大まかな目的はどちらも「痛みを緩和する」ことですが、細かい点で異なります。 ホスピスケアは、「全人的なケア(総合的な治療)」が中心です。 一方、緩和ケアは「苦痛を緩和して生活の質(QOL)を向上させること」であります。 ターミナルケアは、「残された日々を心安らかに過ごせるようにすること」だといわれています。

違い②治療

ホスピスケアは、身体的・精神的・社会的・霊的な苦痛を総合的にケアしていきます。 それに対して緩和ケアでは、エイズや末期がんなどの疾患の診断時から介入が開始されることが増え、苦痛を取り除く治療(医療的なアプローチ)を行います。 治療の際、緩和ケアを行うチームを結成して、協力して行われるそうです。 ターミナルケアは、医療的な治療を行わないとされています。ホスピスケアに関する4つの疑問、解消できましたか? ホスピスケアの意味や内容など、基本事項をおさえておくと良いかもしれません。 概念がよく似ている緩和ケアとターミナルケア、2つの関連記事もぜひ参考にしてみてくださいね。

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