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コラム

看護職のお役にたてるコラムを掲載しています。


災害現場に真っ先に出動するDMAT看護師の役割を紹介!

通常の医療体制では対応できない大災害や事故などの際に、現場に急行する医療チームDMATがあります。今回は、特殊な訓練を受け有事の際に活躍する災害派遣医療チームのナースについてリサーチしました。急性期医療や救急医療に興味のある方は、是非チェックしてみて下さい。

DMATって何?

災害派遣医療チームDMAT(Disaster Medical Assistance Team)は、2005年に厚生労働省によって発足され、厚生労働省DMAT事務局のホームページでは、「災害急性期に活動できる機動性を持ったトレーニングを受けた医療チーム」と定義されています。

DMAT誕生の背景には、1995年1月17日に発生した「阪神淡路大震災」があります。死者6,434名、負傷者43,792名の未曽有の大災害では、医療における課題が浮き彫りとなりました。

その教訓を活かすべく、災害発生から48時間以内の急性期医療のエキスパートとして発足したのがDMATです。厚生労働省主導で発足したDMATに先駆けて、2004年に発足した東京DMATは、国に従属せず国の指導も受けない自主独立の組織です。

活動内容

DMATは基本的に、1隊3~5名(医師・看護師・業務調査員)の構成で活動しています。自治体の災害拠点病院に配置され、災害や大規模な事故などの際に派遣されますが、主な活動は4つあります。

・現場活動

災害現場での医療活動。

緊急治療やがれき下の医療、トリアージなど。

・病院支援

被災地域内の医療機関に対して行われる医療支援。

情報発信、トリアージや診療支援など。

・広域医療搬送

被災地域で対応が困難な重症患者の搬送。

被災した患者の症状の安定化やトリアージなど。

・地域医療搬送

災害現場から被災地域内の医療機関への搬送、被災地域内の医療機関から近隣地域への搬送など。

DMAT看護師の役割と災害以外のときの業務について

では、DMATの看護師は、チーム内でどういった役割を果たし、災害や事故の現場でどんな活動をするのでしょうか?また、出動要請のない平時にはどういった業務をしているのかも紹介します。

DMAT看護師の役割

実際の災害や事故現場での活動は、いくつかあります。

・トリアージ

現場や災害拠点病院で、救護や治療が必要な人の優先順位をつけます。

・現場での救護やケア

被災した患者さんの処置や救護などの看護ケアを現場で行います。

・災害拠点病院での救護やケア

拠点となる病院に運び込まれる患者さんの救護やケアを行います。

・移送に同行

重症の患者さんを救急車やヘリで移送する際に同行します。

平時の業務

DMATの活動は、「DMATの派遣は、被災地の都道府県からの要請に基づくものである。」と厚生労働省の日本DMAT活動要領にあるように、被災地からの要請を受けてはじめて開始されます。

DMAT隊員の看護師さんも、出動要請がない平時においては災害活動拠点の病院に勤務する普通の看護師さんです。

急性期の疾患やケガを扱うスキルが必要なため、救急救命やICUでの勤務を経験している看護師さんが多く、平時にも救命センターやICUに配属されていることが多いようです。

DMATになるには

DMAT看護師になるために必要な資格は看護師資格のみで、特別な資格を取得する必要はありません。

しかし、DMATに参加するには厚生労働省が実施する「日本DMAT隊員養成研修」を修了するか、または、それと同等の学識・技能がある者として認定され、登録を受けることが必要になります。

日本DMAT隊員養成研修は、

・国立病院機構災害医療センター

・兵庫県災害医療センター

・国立病院機構大阪医療センター

以上の3カ所で受講することができます。

出典:厚生労働省DMAT事務局ホームページ

研修受講後に筆記試験や実技試験があり、それほど合格率は低くはないようですが、油断は禁物です。この研修を受けるには勤務する災害拠点病院などの指定医療機関の推薦・選抜が必要で、希望者が多く倍率が高い病院も多いようです。

救急外来や救命センター、ICUなどでの経験が重視されるので、まずはそういった部署でスキルを磨くことが大事です。

資質や適性

DMAT隊員が派遣されるのは、厳しい災害の現場です。

その現場でDMAT隊員としての役割をしっかり果たせる冷静さや、チームとして連携して活動できる資質を兼ね備えておかなければなりません。

また、出動要請の無い平時にも、DMAT隊員としての訓練や鍛錬を怠らないモチベーションの高さも要求されます。

DMATになるメリット

続いては、DMAT看護師として活動するメリットを紹介します。

災害・事故への造詣が深くなる

たとえ出動要請がなく派遣されることがなくても、DMAT隊員になることで研修や講習、訓練を通じて災害や事故に関する知識や、災害や事故発生時の対応や救命措置などのスキルを磨くことができます。

急性期医療・看護のスキルアップ

災害や事故現場の患者さんは重症者や救命措置が必要な場合が多く、通常の病院勤務では経験できないような場面にも遭遇するため、急性期医療や看護の知識が身に付きます。

看護師としての視野が広がる

DMATの研修や訓練、実際の活動を通じてたくさんの関係者とコミュニケーションをとることで、看護師としての活動が広がり、いろいろな知識や経験を得ることができます。

DMATになるデメリット

一方で、DMAT看護師となることのデメリットはどういったことかを紹介します。

看護スキルの偏り

災害や事故現場の活動は、救命や救助が主となります。そのため、例えば、慢性期医療や看護などの急性期以外の知識に触れる機会が少なくなってしまいます。

常に出動要請に備えなければいけない

災害や事故など、DMATの出動要請が来る場面は突然やってきます。

プライベートな予定が入っていたとしても出動要請を優先しなければならないこともあり、オフの際にも気を抜けないことと合わせ、精神的にも厳しいかもしれません。

DMAT隊員にもっとも必要なものが、やる気や熱意、そして責任感です。

簡単になれるものではありませんが、「災害現場で救命や救助に携わりたい!」、「医療や看護を通じて被災者のサポートをしたい!」と言う気持ちがあるならチャレンジしてみませんか?

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